サーモグラフィーを使うとどうなるの？雨漏り調査隊が解説します

高性能で便利な機械を使って１発で原因究明、不具合解決！と聞くと、すごいと感心してすべてお任せする派ですか？それとも、そんなにうまい話あるのかな？と慎重になりますか？
赤外線サーモグラフィーカメラ、ご存知のように目に見えない熱を可視化する機械です。赤から青色で温度変化を映し出します。
非接触、すなわち触ることなくカメラが映し出すので、雨漏りの疑いがある箇所を壊すことなく調査することができます。怪しいところの壁紙や天井を片っ端から剥がしながら調査を進めるとなると、なかなかの覚悟が必要ですが、カメラで撮って進めることができるとなると、感じるストレスが軽減されますね。
経験豊富な雨漏り調査専門家でも、その経路を１つに特定することは難しいといいます。建物の構造をよく知り、その上でこの方法を用いることで、原因を特定することができるのです。
なぜ温度変化で雨水の経路が分かるのでしょうか？冷たい水を吹きかける？
それは水が蒸発する時に起こる気化熱が関係します。水分が空気中に蒸発する時、周りの温度を奪って、それにより気体となります。液体の水は状態変化する時にエネルギーを必要とし、周りからエネルギーをもらって気体になるということです。
したがって、水分がある箇所は周囲の温度を下げるのです。その温度変化は小さなものですが、性能のよいカメラであればしっかりと映し出すことができます。
また、調査の際には、該当箇所が水を含む必要があります。そのため、実際に雨漏りしている時、雨が降った直後、散水調査をしている時、に調べることができます。
  この高性能カメラさえあれば雨漏り調査は万事解決！？となると、まるで未来から来た猫型ロボットの秘密道具のようですね。
赤外線サーモグラフィーカメラを使った診断調査、カメラが示す温度変化画像だけで判断するのではなく、建物の構造、建材の特徴、築年数や専門家の有する経験と合わせての総合判断により診断されます。信頼できるプロかどうかの見極めの一つとして、赤外線建物診断技能士という資格もあります。
この先の未来、ロボットがカメラ画像と合わせてデータベースを参照しながらAIで判断することになるかもしれませんが、今現在では、人×機械のコンビで問題解決にあたること、これが大正解でしょう。 梅雨時であれば、建物が濡れているので、赤外線サーモグラフィーを使うグットタイミングですね。実際に、私たちi-sumu塗装が行っている雨漏り調査の流れは次を紹介します。
１：ヒアリング
雨漏りに気が付いた日時や場所を詳しくお聞きします。
２：観察と目視
ヒアリング情報を元に、専門家が発生個所と経験から考えられる怪しいと思われる箇所を丁寧に調べます。見て触る、という地味な作業ですが、知識と経験をフル活用します。その場だけでなくビデオカメラで撮影し、丁寧に調査を進めます。
３：サーモグラフィー
目視で確認することが難しい温度変化を測定します。
４：含水計で計測
壁から雨水が侵入していると考えられる場合は、含水計を使います。これにより、壁に含まれる水分量を測ります。
５：散水試験
雨水の侵入経路と疑いがある箇所に水をかけます。疑われる場所が数か所ある場合は、散水の順番が重要になります。そのため、ここでは調査員の知識・経験・分析力が必要となります。
６：検証
様々な方法を用いて、より精度の高い雨漏り経路の特定を行います。特定できない場合は、結露など、他の原因も探ります。

いかがでしたか？
雨漏りでお困りの方、気がかりなことがあってご相談されたい方、雨漏り調査隊が駆け付けますので、お知らせくださいね。