屋根点検っていつするのがベスト!?診断を業者に依頼するべき理由とは
2019年04月23日
屋根の状態は普段の生活ではなかなか気が付けないもの。屋根の点検ってどのタイミングで必要なの?自分で行う方法は?という疑問にお答えします。このコラムを読めば、点検を依頼した業者のレベルまで分かります。破損や雨漏りをする前に、定期的な屋根点検を行いましょう!
■屋根点検をしなければならないのはなぜ?
人によって住まい方、使い方に違いはありますが、家族みんなが安心して過ごせる空間がお家だと私は考えています。
家はそこにあり続けることが当たり前で、雨、風、夏の暑さ、冬の寒さなど、様々な気象環境から身を守り、そして個人としてのプライバシーを守ってくれます。
しかし、家は建てた時から永久的に持つものではなく、一定期間が過ぎることで外壁や屋根などの建材の耐久性は低下し、劣化を起こしてしまいます。
このような年数による劣化を経年劣化といい、不動産やリフォームの業界で良く使われる言葉です。
中でもひどいケースでは家の外壁や屋根の表面だけではなく、家の内側である構造体などを痛めてしまうこともあります。
経年劣化はどのお家にも発生するものですが、進行度合いはお家によって様々です。
劣化が早く起きやすい家、劣化が発生すると進行が著しく早い家、劣化は発生するが進行が遅い家など。
こうした違いには理由があり、一番はサイディングやモルタル、スレート瓦やセメント瓦などの素材による違いです。
それ以外にも、建てられた家の地域による環境、気象状況などでも違いはありますし、その家の設計時の隠れた事実背景などによる事も考えられます。
■経年劣化はヒトと同じ。早期発見早期治療が長持ちのポイント
私たちも人間ドックなどの定期健診をすることで、自覚がなくとも調子が悪い部分を一早く発見できます。
もしも悪い部分を放置してしまえば、そこから大きな問題につながるでしょう。
そうした問題は早期発見をすることで、早期治療をすることができ、健康な状態で長生きすることにつながるのです。
これはお家でも全く同じです。
定期的な住宅点検によって、致命的な欠陥になる前に、調子が悪くなっている経年劣化部分を発見できます。
そうした部分を早期修理することで、お家は健全な状態に戻り、長持ちするということです。
また、費用面においても、悪い部分が早く見つかることで無駄な修繕費用を掛けずに済みます。
つまり、家の寿命とコスト面のバランス、コストパフォーマンス性から見ても定期点検をすることのメリットは十分に高いのです。
■屋根点検をするタイミングは10年が目安
例えば新築で建てられた家は、完成時から10年間は建設会社の保証があるため、それを機に点検依頼をされると良いでしょう。
すでに外壁塗装や屋根塗装、シーリング工事などの修繕歴がある家の場合、前回のメンテナンスで使用している塗料や建材などの耐久年数に左右されます。
それでも10年が経過すると、修繕箇所以外にも様々な劣化が徐々に発生します。
なので、結論として定期点検はやはり10年サイクルが望ましいと言えるでしょう。
特にはじめての修繕をお考えの方は、最初の10年とその後のさらに10年では、劣化スピードが一気に加速しますので、気付いた時にはかなり進行してしまっている事も多いため注意が必要です。
屋根や外壁、バルコニーなどの外回りのリフォームは、雨漏りのような重大な問題が発生しない限り後回しにしてしまいがちですが、そうした予防も含め、定期点検が重要です。
■屋根点検で注意してみるべき箇所4つ
◇1つ目は、棟廻りです。
棟というのは、屋根の形で、山になっている頂上の部分を言います。
和瓦の方は棟瓦、スレート瓦の方は棟板金という金属部品が使われています。
棟の形や大きさは屋根形状により異なり、屋根形状には切妻、寄棟、入母屋、片流れなど様々な形状が存在します。

屋根の頂上や谷、入り組んだ部分には、経年劣化や気象状況による破損などがみられるケースが多いです。
また、屋根の形状が複雑になると取り合い部分という、素材が重なる箇所の収まり方から発生する問題などもたびたび発見します。
◇2つ目は、瓦そのものです。
素材によって、経過年数により劣化するものと劣化がしにくいものがありますが、瓦ごとに素材としての劣化状況を確認する必要性があります。
中には劣化が進んでしまい、塗装工事では修復不可能な状態となり、素材自体を交換しなければならないケースもあります。

カバー工法や屋根の瓦交換が適している素材の場合は、無理に塗装を行っても無駄になってしまうため、適切な処理が必要です。
ただ、本来であれば、費用を掛けるという選択の前に、現在使用されているものをできる限り長くお使い頂くことが望ましいので、やはり早めの点検が大切なのです。
◇3つ目は、瓦の下にあるルーフィング(防水紙)です。
ルーフィングとは、瓦の裏側に敷かれた最終防水材。屋根の隙間から入る水を弾いてくれる素材です。
防水紙は瓦が剥がさないと確認ができないため、スレート瓦や固定されたセメント瓦の場合は確認が出来ません。
陶器瓦やいぶし瓦など、確認が出来る屋根素材でしたら、さすがに全てをめくることはできませんが、抜き打ちで何枚か確認がされると良いでしょう。

なお、築年数が長く経った建物の場合、使用されているルーフィングの素材は施工当時に世の中に流通をしているものです。
当然、素材としては現在のものより劣っていますので、特に注意が必要となります。
ひどい場合、日中に屋根裏を確認すると外からの光が入ってくるのが目視できることもあるほどです。
◇4つ目は、雨どいです。
屋根ではないですがこの雨どいはとても重要です。

見ての通り雨水を排水する役割、家にとっての弱点である水を速やかに外へ排出するために欠かせない部材です。
雨どいの取り合い部分などに異常が出ると、集められた大量の雨水がこぼれ落ちることで家の中への雨漏りに繋がることも考えられます。
また、近年は異常気象のような状況も増え、大雪の重みで曲がってしまうなど、雪害の影響もありますので合わせて注意が必要です。
■自分で屋根点検をする注意点と危険な理由
しかし、普段目が行き届かない屋根は、そう簡単には行きません。
家から離れたところから見上げれば何となく見えますが、遠くからしか見えないので、傷んでいるのかどうかまでは中々判断できないところです。
では、実際にハシゴを掛けて見ることはどうでしょうか。
そのためには当然ですが、まずは大きなハシゴが必要です。
とはいえ、屋根を見るためだけにハシゴを購入するのでは非常にもったいないですし、その後のハシゴの管理も防犯問題につながり大変です。
点検のためには安全にハシゴをかけるスペースも必要で、バルコニーの大きさによっては急な角度になってしまい、非常に危険なことも多いです。
また、無事にハシゴがかかった場合も、油断してはいけません。
屋根には勾配といい、角度が付いています。
下から見るのとは違い、屋根の勾配は大変危険です。斜めにかけたハシゴから角度のついた屋根に上り移ることは想像以上に難しいのです。
また、屋根材によっては滑りやすい素材もあり、万が一にも足をかけてから滑ってしまっては、命の危険につながります。
無事に上った場合も、屋根材の劣化が進んでいることで、素材そのものが弱くなっている場合もあり、思いがけず屋根材を破損させてしまうケースもあります。
やはり結論としては、一般の方は屋根には昇らない方が良いでしょう。
家によっては1階の下屋根が2階の窓から見ることができる家もありますので、その場合は室内から目視で確認することは可能です。
外壁と同様で細かな劣化の判断までは難しいかも知れませんが、コケが生えていたり瓦が割れていたり、明らかに色が落ちていたりと、外壁よりは劣化が分かりやすい部分もあります。
ただし、窓やバルコニーから乗り出してのぞき込むことは危険ですので、無理をせずに確認する様にしましょう。
以上のことより、一般の方は点検を出来る方が稀で、屋根の劣化に敏感に気が付くことは大変難しいです。
多くの方は、同時期に立てたお隣様の屋根をベランダから見たことで、まずお隣様の劣化に気づき、その後自宅が気になる場合が多いでしょう。
お家の立地環境によっては周囲の屋根も見えない場合も多く、そのような方が陥りやすいタイミングは、家の中に雨漏りをした時です。
状況により異なりますが、雨漏れが居室に発生するまでには、長いものだと3年ぐらいの経過年数を経てはじめて現れる現場もあります。
その場合、実は屋根裏などはもっと広く深刻に傷んでいる場合も多く、補修範囲も広範囲となります。
だからこそ、そうなる前の対策として屋根の定期点検が重要なのです。
ただし、先に述べたように屋根の診断については危険が伴いますので、やはりプロの診断士にお任せすることをお勧めします。
■屋根点検はなぜ必要なのか? まとめ
多く発生している屋根の問題としては、経年劣化という素材の内的な要因と、風災害などを含む外的要因による側面との2つがあります。
よって、屋根点検のタイミングは、現在使用している建材の耐久年数だけでなく、10年ごとの定期点検や、台風や大雪、飛来物などの外的要因を受けた場合にも必要です。
いずれも問題が発生してからその状況を放置し続けてしまうと、後々大きな問題に繋がることもお伝えしました。
そして、定期的な点検を行い早い処置などすることができた場合、その家のランニングコストを抑えることなども可能になります。
お家は、家族が集い、安心して暮らすための大切な空間です。
決して後回しなどにせず、手を入れていくことが長く持たすことが出来る秘訣です。
ぜひ、ご参考になさってください。
By.Asano
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