ベランダ・バルコニー・陸屋根の防水工事を徹底解説!種類や施工方法まで
2019年05月17日
「防水工事」と聞くと住宅のメンテナンスとは無関係と思われがちですが、実は見落としがちなお住まいの重要なメンテナンスの一つです。
ベランダ・バルコニーや陸屋根は勾配がないため排水性が悪く、雨漏りの原因としてよく挙げられる個所で、こういった場所こそが防水工事を必要としています。
ベランダ・バルコニー・陸屋根の防水工事
ベランダ・バルコニーや陸屋根は勾配がないため排水性が悪く、雨漏りの原因としてよく挙げられる個所で、こういった場所こそが防水工事を必要としています。
多様化した現代のお住まいだからこその防水工事
防水工事の必要な箇所とは?
屋上を設ける場合はこの陸屋根が採用されます。排水のために見た目にはほとんど分からないくらいの傾斜が設けられていますが、どうしても雨水がとどまりやすく雨漏りの可能性は高い箇所といえます。

ベランダ・バルコニー(床面)
ベランダ・バルコニーの床面はほとんど勾配がありません。さらに四方を立上りの壁で囲まれているため、雨水がとどまりやすく乾きにくいという難点もあります。
広いほどに雨漏りのリスクも高まると言えます。

太陽光発電を敷設した屋根
意外と多いのが「太陽光発電を敷設してから雨漏りが起きるようになった」という声です。適切な処理や施工をしなかった場合、屋根を損傷してしまったりするケースがみられます。

陸屋根やベランダ・バルコニーにおいては新築当初はしっかりと防水処理が施されていたはずです。しかし、どんなに強固な塗膜も経年の劣化によりひび割れや剥がれなどが起きるのが実状です。
起こってしまった雨漏り!どこから?
雨漏りは単純に発生箇所の上部から雨水が侵入していたということは稀で、実に複雑な経路をたどって発生していたということが多く見受けられます。
・複数個所からの侵入で起こる雨漏り
・外壁が原因の雨漏り
・ベランダが原因の雨漏り
・家の中の様々な部分を伝って現れた雨漏り
など、原因も侵入個所も実にさまざまです。中には雨漏りではなく上下水道の漏水が原因で室内に水が染み出していたケースもあります。
住宅を総合的に診断することで原因を突き止めなくてはならなく、無闇な補修は水分の逃げ場を塞ぎ逆に被害を拡大してしまうこともあるため、専門家の判断を仰ぐことをおすすめします。
防水工事のタイミングを見きわめ
●排水不良
見るからに排水がなされていない場合、そのままにしておくと雨漏りはもちろん、内部の部材の腐食や劣化など悪影響は広がる一方です。
●床表面の浮き
シート防水で見られる現象で、下地の上の防水シートの劣化が考えられます。
●ひび割れ、裂け
雨水の侵入はいたって容易になりますので早急な対応が必要です。
●植物の繁茂
植物は種類にもよりますが、繁茂の際の根っこや芽の成長力はかなり強く、防水層も破壊し躯体にまで及ぶこともあります。
●表面の色あせ
表面の保護塗膜が機能低下の状態ですので、紫外線や雨水によりさらに劣化が進むことが考えられます。
●表面の傷
深い傷ですと防水層にまで達していることもあります。人の歩行や物理的な損傷、摩耗が原因です。
防水方法はどのようなもの?
防水性のあるゴムや塩化ビニルなどのシートを張り重ねます。
■ウレタン防水
液状のウレタン樹脂を塗布することで防水膜をつくります。
■FRP防水
ガラスや炭素繊維などの繊維とプラスチックの複合材です。
■アスファルト防水
アスファルト含有のシートを重ねます。大型建築物の屋上に採用されます。
ベランダのFRP防水!その手順は?
①雨漏りの状況確認と原因を特定
雨染みなどから発覚することの多い雨漏りですが、その原因を突き止めるべくお住まいを総合的に確認していきます。
ベランダのシート防水の劣化が主な原因であることを特定したため、防水層を作り直す施工に入ります。
②既存の防水層の撤去
今までの防水層をまず撤去します。シート防水なので、シート自体の撤去が必要です。
③新たな下地を設置
構造用合板を用いて新しく下地を設置していきます。ベランダの立上り部分にも同様に下地をつくります。構造用合板同士の継ぎ目にはシーリングをしていくことですき間をなくします。
④プライマー塗布
下地にプライマーをまんべんなく塗布していきます。この後上から敷設するガラスマットとの密着度を高めるために大切な工程です。
⑤防水層の形成
ガラスマットを敷設した上から液状のポリエステル樹脂を塗布し、硬化させていきます。気泡が入り込まないように入念に処理しながら塗布していくことで、塗膜層をより強固なものへとします。
⑥トナー含有のポリエステル樹脂を塗布
トナー(インクが粉末状になったもの)が含まれるポリエステル樹脂をさらに塗っていきます。ガラスマットの繊維が見えなくなるまで厚く塗り込むことで、防水層自体を厚くし、頑丈になり防水性を高めることができます。
⑦トップコートの塗布
ポリエステル樹脂が乾いたら、上からトップコートを複数回塗り重ねます。防水層を保護するとともに、艶のある仕上がりになります。
⑧点検・確認
全体の点検から細かい部分の点検までを行います。仕上がりの確認をお客様と一緒にすることで、納得のいく仕上がりを目指します。
屋上のウレタン防水!その手順は?
アパートや小さなビルなどの屋上での防水工事で、通気性のあるシート敷設後その上部に水蒸気の逃げ口となる脱気筒を設ける通気緩衝工法と言われます。
⑨高圧洗浄
工事の前に雨漏り個所の確認ののちに屋上全体を高圧洗浄により洗浄していきます。
⑩下地の補修
目地に充填されている目地材を剥がして撤去したのち、下地の凸凹をモルタルで整えて滑らかにします。新たな目地材を目地に充填しプライマーを塗り、コーキングを施して下地の補修を行っていきます。
⑪排水口の調整
既存の排水口の位置はそのままですが、より排水性を高めるべく微調整していきます。
⑫通気緩衝シートの敷設
通気緩衝シート専用のボンドを塗布したのち、通気緩衝シートを張っていきます。空気などが入り込まないように入念な作業で行います。
⑬脱気筒を設置
防水層の下の湿気を排出するための脱気筒を設置していきます。水蒸気は上部へと移動する性質があるため勾配の最も高い位置に取り付けられます。
⑭ウレタンの塗布
通気緩衝シートの上から一層目のウレタンを塗っていきます。立ち上げり部分にもしっかりとプライマー塗布後ウレタンを塗っていきます。その後、床面も立ち上げり部分も二層目のウレタンを塗布します。二層に塗り重ねることでさらなる防水性の向上へとつながります。
⑮トップコートの塗布
最終的にトップコートを塗布します。ウレタンによる防水層の保護とともに、艶のある仕上がりになります。
⑯点検・確認
全体の点検から細かい部分の点検までを行います。仕上がりの確認をお客様と一緒にすることで、納得のいく仕上がりを目指します。
類似のブログはコチラになります
2020年02月09日
外壁塗装業界って下請けばかり?下請け工事の成功失敗のポイント
外壁塗装を検討していくと、職人さんは必ずぶつかる疑問でしょう。下請けが多い業界って聞くけど、実際はどうなの?と心配な方も多いはず。今回は悪いイメージが付きまとう「下請け」について解説します。
続きはこちら2020年02月06日
外壁塗装のお見積もりってどれくらい時間がかかる?忙しいあなたの見積もり術
外壁塗装工事を検討しようと思ったら、最初に待っているのがお見積もりです。見積もりってどれくらいの時間がかかるの?という疑問に本コラムでお答えします。
続きはこちら
さいたま市西区 / さいたま市北区 / さいたま市大宮区 / さいたま市見沼区 / さいたま市中央区 / さいたま市桜区 / さいたま市浦和区 / さいたま市南区 / さいたま市緑区 / さいたま市岩槻区川越市 / 入間市 / ふじみ野市 / 富士見市 / 日高市 / 鶴ヶ島市 / 所沢市 / 加須市 / 東松山市 / 春日部市 / 狭山市 / 羽生市 / 鴻巣市 / 上尾市 / 北本市 / 久喜市 / 桶川市 / 蕨市 / 川口市 / 草加市 / 越谷市 / 白岡市 / 熊谷市 / 幸手市 / 坂戸市 / 蓮田市 / 三郷市 / 八潮市 / 朝霞市 / 和光市 / 新座市 / 志木市 / 戸田市 / 行田市 / 羽生市 / 三芳町 / 植竹町 / 大成町 / 上加 / 櫛引町 / 今羽町 / 土呂町 / 奈良町 / 日進町 / 東大成町 / 別所町 / 本郷町 / 盆栽町 / 見沼 / 宮原町 / 吉野町 / 寄居町 / 宮代町 / 杉戸町 / 松伏町 / 伊奈町